フリーランスの未来はどうなる?現役フリーランスが勝手に予想してみた

フリーランスには
- 自由な働き方
- 頑張り次第で収入が増える
というようなポジティブなイメージがある一方で、
- 社会的信用が低い
- 将来が不安
というような生活や未来に対するネガティブなイメージがあります。
ということで今回は、現在のフリーランスを取り巻く環境を踏まえ、現役フリーランスという立場からフリーランスの未来を勝手に予想していきたいと思います。
目次
日本におけるフリーランスの現状と少し先の未来
アメリカでは2020年までに労働者の50%が、カナダでは45%がフリーランスになると言われています。
「アメリカで起きたことは5年後に日本で起きる」なんて言われたりしますが、北米でのフリーランス人口の増加は、今後日本でもフリーランスとして働く人が増えることを示唆しています。
こうした背景には、最近よく聞くようになった「シェアリング・エコノミー」とか「ギグ・エコノミー」というような考え方により、個人のスキルや時間をお金に換えやすくなったことがあります。
例えばこれまでであれば、自動車を所有するということは車検や保険、ガソリン代などの維持費で支出はあれど収入にはなりませんでした。
しかしカーシェアリングという文化やUberなどの配車サービスの登場により、個人が自分の車で仕事をすることが可能になったわけです。
また単発案件や短期の仕事を請け負うことで、個人が自分の時間やスキルを有効活用して稼ぐことができるようにもなりました。
こんな感じで、現在はフリーランスとして仕事をしやすい環境が整いつつあり、今後もこの流れは止まらず、さらなるフリーランス人口の増加が予想されています。
多様化するフリーランス
環境が整うことで、様々な職種でフリーランスという働き方が実現できるようになりました。
現状ではやはり、
- デザイナー、プログラマーなどのクリエイティブ系
- 専門知識を提供するコンサル系
- 場所や時間に囚われないライター系
などの職業がフリーランスとして活動しやすいですが、考え方次第でいろんな「フリーランス○○」が誕生するでしょう。
実際に、「レンタルなんもしない人」のような、従来の考え方では思いつきもしないような仕事を形にしてしまった人もいます。
ただそれと同時に無視できなくなるのが、フリーランス間での収入格差です。
フリーランスは自由な働き方である一方、能力(スキルやアイディア含む)が収入に直結しやすいのも事実です。
そのため、高いスキルやコミュニケーション能力によって独自の経済圏(オンラインサロンなど)を形成して大きく稼ぐフリーランスがいる一方で、クラウドソーシングサービスなどの低単価案件でひたすら時間の切り売りに終始するフリーランスも増加していきます。
「正社員制度」の崩壊とフリーランス
今後IT技術の活用により、会社員として働く人の中でもリモートワーク人口の増加が予想されています。
これにより「仕事=職場で働く」という意識が変化し、時間や場所に縛られないフリーランスという働き方への抵抗が薄れていくでしょう。
また会社員として働く大きなメリットとして厚生年金がありますが、ずっと以前より言われてきた年金制度の破綻がいよいよ現実味を帯びてきた今、会社員であることが将来の安定へつながるとは言い切れなくなってきました。
さらには、少子高齢化による労働力人口の減少により、今後さらに労働者不足が懸念されています。
IT業界なんかではただでさえ人手不足が叫ばれていますので、フリーランスにとっての最大の不安要素ともいえる「仕事がない!」という状況は一層避けやすくなると言えます。
そうなればいよいよ「会社員であること」のメリットが薄れ、また企業からしても正社員を抱えるよりプロジェクト単位で適切な人材をアサインしていく方が、コスト的にもパフォーマンス的にもメリットが大きくなります。
その結果「正社員制度」が崩壊し、各個人が希望に応じてプロジェクトを選択して働くというスタイルが一般化していくことになります。
- 参考資料
- 働き方の未来 2035 – 厚生労働省
またフリーランスの中にはすでにチームとして働くことを模索している人もいて、僕自身も失敗しつつ試行錯誤を続けています。
フリーランサーたちは既にプロジェクトの共同管理を促進しており、企業、顧客、そして社会全体との生産、コミュニケーション、コラボレーションもまもなく可能になるだろう」と予測しています。
僕が勝手に予想するフリーランスの未来
フリーランスを取り巻く現状、そしてちょっと先の未来についてザっとお話してきました。
それらを踏まえて、僕が現役フリーランスという立場から「フリーランスの未来」を勝手に予想してみます。
企業のあり方が変わり、フリーランスが一般的に
上で触れたように、IT技術の活用やプロジェクト単位でのチーム化など、今後企業のあり方は大きく変わる可能性があります。
また「働き方改革」による副業解禁で、現在会社員として働く人の中でも個人で稼ぐ意識のある人が増えてきました。
加えて、これもすでに触れましたがシェアリング・エコノミーやギグ・エコノミーの浸透により、個人がそのスキルや時間を活用することで仕事を生み出すことができる環境がより一層整っていくでしょう。
その結果、フリーランスという働き方がより認知されるようになり、現在のような「社会的信用の低さ」をはじめとしたフリーランスであることのデメリットは少なくなっていくと思われます。
人口の減少がフリーランスの追い風に
一概にいいこととは言えませんが、日本における人口の減少はフリーランスにとって追い風になる可能性があります。
少子高齢化、そして労働人口の減少は、そのまま人手不足につながります。
人手不足となれば、今後さらにフリーランスとして仕事獲得をしやすい状況になるでしょう。
ただ注意したいのは、労働力不足で仕事を獲得しやすいとはいえ、フリーランスの収入は能力次第ということです。
自分の能力を磨くことなく時間の切り売りを続けていればジリ貧になることは必至ですし、「個人で稼ぐ」ことにフォーカスしてスキルを伸ばせば過去に類を見ないほど個人が大きく稼ぐことができる時代になっていくでしょう。
好きなこと・得意なことを仕事にしないと人生が詰む
これはもはや予想というか個人的な考えなのですが、これからの時代を生きるには、自分の「好きなこと・得意なこと」を仕事にしないと人生が詰むということです。
先も言いましたが、高い確率で今後、年金制度は破綻します。
それに加えて平均寿命が延び、2045年には日本人の平均寿命が100歳に到達すると唱える人もいます。
年金をもらえなくなり、もしくはもらえたとしても生活するには足りないという中で、僕たちは長い老後を生きることになります。
そうなれば現実問題として、現在は「老後」とされているような年齢になったとしても、働き続ける必要があるわけです。
言い換えれば、現在現役で働いている人のほとんどは、「死ぬまで働く世代」ということになります。
そんな中で、仕事にやりがいを持てず、働くことが苦痛であれば生きることそのものがものすごく苦しいものになります。
だからこそ、これからはすべての人が自分の「好きな・得意」を仕事にすることを考えていくことが大切になるのではないかと考えています。
そしてそういう働き方を実現するには、フリーランスはとても相性がいいはずです。
もしかしたら、未来にはフリーランスがもっとも一般的な働き方になるのかもしれません。
まとめ:「フリーランス=当たり前」の未来がすぐそこまで来ている
以上、フリーランスの未来について、現役フリーランスという立場から勝手に予想してみました。
「フリーランス」という働き方自体については、今後より認知が進み、社会的信用も向上していくと思われます。
とはいえ、フリーランスとして生計を立てるには、将来にわたり能力を磨き続ける姿勢が大切になります。
そういう意味では、仕事にやりがいを求めない人にとっては生きにくい時代になりつつあると言えるかもしれません。