若いうちからフリーランスになるのはアリかナシか?

- スキルのない若いうちにフリーランスになってもうまくいくわけない
- 20代でお金も人脈もないのに仕事を獲れるわけがない
- 社会人として十分なキャリアを積んでから独立するべきだ
みたいなことを大人から言われて、今すぐフリーランスになりたい気持ちを抱えて悶々としている20代の人もいると思います。
若いうちからフリーランスとして活動を始めることについては、昔から議論されているところです。
最近では社会人経験を経ず、学校を卒業または中退してすぐにフリーランスになる若者も増えてきているため、旧来の考え方の人には無謀とか無計画というような印象を持たれるかもしれません。
ということで今回は、若いうちからフリーランスになるのはアリかナシか? をテーマにお伝えしていきます。
若いうちからフリーランスになるのはアリかナシか?
早速結論ですが、若いうちからフリーランスになっても、しばらく社会人経験を積んでからフリーランスになっても、どちらでも大丈夫です。
フリーランスは能力が収入に反映される働き方なので、能力さえあればフリーランスとしてやっていくことはできます。
そして、年齢と能力は比例しません。
あなたもこれまでの人生の中で会ったことがあるかと思いますが、どうしようもなく使えないおじさんっていますよね?
また学生時代、何をやらせてもすごい奴って、学年に一人くらいはいたと思います。
もし仮にその二人がフリーランスになったとして、成果を出せるのはどっちだと思いますか?
僕は間違いなく、後者だと思います。
能力のある若者なら、たとえ現時点でフリーランスとして必要な能力がなかったとしても、働きながら身に付けることができます。
ところが無駄に年齢だけ重ねたおじさんの場合は、もし必要な能力を身に付ける機会に恵まれたとしても、それを活かすことさえできないでしょう。
とはいえ、若いうちにフリーランスになった方がいいということではなく、「自分のなりたいときになったらいい」というのが僕の考えです。
繰り返しになりますが、能力と年齢は比例しませんし、また若いうちに始めることにも経験を積んでから始めることにもメリットがあります。
そのため、自分が「やりたい」と思ったときに始めるのが、ベストだと思っています。
若いうちの失敗は、ダメージゼロです
若いうちからフリーランスになることを迷っている人の多くは、たぶん「失敗する」ことを恐れているのではないかと思います。
しかしこれに関して言えば、若いうちの失敗はダメージゼロです。
そもそも、「フリーランスになりたい」と考えているような学生さんであれば、就職に有利とされる「新卒カード」に価値を感じない人でしょう。
またなぜ新卒であることが重宝されるかと言えば、「育てて長く使える」という会社側の都合ですし、しかも終身雇用が当たり前だった時代だからこそ通用する価値観です。
正直なところ、フリーランスで失敗してもやり直す方法はいくらでもあるし、体力のある若いうちならなおのこと余裕です。
僕自身、28歳のときに金・コネ・スキルなしの状態でフリーランスになろうと独立し、わずか半年で失敗&廃業しています。
体力は自信があったので、廃業後は地元に引っ込んで自動車工場の期間工をして働きました。
その間にフリーランスとして必要だと感じたスキルを身に付け、たしか1年くらい仕事がなくても生活できるくらいのお金を貯めて再度独立し、今に至ります。
僕の場合はフリーランスしか頭になかったので、失敗した後も再度フリーランスになるために動きましたが、そこで「自分には向かない」と判断して会社員を選択するのも全然アリです。
フリーランスに挑戦することで、少なくとも
- フリーランスという働き方がどんなものか?
- 自分はフリーランスに向いているのか?
というのを身をもって判断できます。
それって当たり前ですが、実際に試してみないと分かりません。
そういう意味では、フリーランスになろうかどうしようかと悩んで時間を無駄にしていることこそ、一番の失敗かもしれません。
- 独立前にお金を貯めておこう
- ちょっと話は逸れますが、フリーランスになる前にできるだけお金を貯めておきましょう。
半年~1年は生活できるくらいのお金を用意しておくと、精神的・肉体的な負担がだいぶ軽くなります。
というのも、フリーランスになっていきなり仕事が順調に回りだす人はあまり多くありません。
たとえうまくいっていきなり仕事を獲得できたとしても、その報酬が振り込まれるまでには少なくとも2~3か月はかかります。
また駆け出しの頃はスキルが不十分だったり交渉がうまくなかったりして単価が低いこともあるので、いきなり生活できるくらい稼げるとも限りません。
実際Twitterとか見ていると「フリーランスで月5~15万稼げました!」というツイートが多いです。
そのため、フリーランスデビューしてはじめに稼げるのがそれくらいと考え、さらにそこから所得税などを引かれることも念頭に入れて資金を準備しておくことをおすすめします。
経験不足は体力でカバー
若いうちにフリーランスになる最大のデメリットは、経験が不十分なことではないかと思います。
しかしこれも、若いからこそ体力で乗り切るという選択肢が取れます。
当たり前ですが、仕事をすることで経験は積んでいけます。
もしかしたら最初の数年間は、寝る間も惜しんで仕事や勉強に没頭する生活を送ることになるかもしれません。
でもそこを乗り切れば、十分にフリーランスとしてやっていける人間になっているはずです。
よく「フリーランスになると成長が止まる」なんてことが言われますが、これは言ってみれば意識や状況によって人それぞれです。
会社員時代に十分なスキルを身に付けた人であれば、そのスキルで会社員時代の何倍も稼げるわけなので、さらにスキルアップするモチベーションはなかなか持ちにくいでしょう。
しかしいきなりフリーランスになった人であれば、スキルから経験から何もかもが足りないことに気づき愕然とします。
そうなればイヤでもスキルの習得に必死になりますし、仕事をする中で自然と経験は積まれていきます。
若いうちからフリーランスになるメリット
また、若いうちからフリーランスになることには大きなメリットもあります。
それは個人の力で稼ぐ必要性を肌で感じられ、また実際に試行錯誤する中でその力を鍛えられることです。
フリーランスとして仕事をしていると、企業経営者などと直接会って話す機会なども多くなります。
ビジネスの世界で実際に成果を出している人と仕事の話をすることで、その考え方や経験談に触れることができるのは、若い人にとっては大きなアドバンテージになるはずです。
先ほど能力と年齢は関連がないとは言いましたが、やはり若いうちの吸収力は有効活用するべきです。
会社員として上司の顔色をうかがったり飲み会でのマナーを身に付けるのか、フリーランスとして個人で稼ぐための思考や行動力を身に付けるのか。
自分にとって本当に必要と思える能力習得のために、時間と労力を使いましょう。
まとめ:若さは最大の武器である
以上、若いうちからフリーランスになるのかアリかナシか? という話でした。
大富豪が不老不死の薬を欲しがるみたいな映画とかよくありますが、それは言い換えれば「若さは人間にとっていくら金を積んでも欲しいもの」ということです。
その「若さ」をフルに活用することは、フリーランスとして成果を出すための大きな武器になるはずです。
また同時に、「迷って何もしないことはゼロではなくマイナス」ということも忘れないでいただきたいと思います。
人間ボーっとしていても必死に生きても、同じように若さを失っていきます。
だったら、その若さをスキルとか経験とか、何か別のものに変換していきましょう。
そうすれば、あなたがおじさんやおばさんになった分だけ、人間としての価値を高めることができるはずです。